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スリランカ(キャンディー市)

都市のご紹介
熊野より16年も早く、仏教の聖地として、1988年に、「聖地キャンディ」の名前で、ユネスコ世界遺産に登録されております。人々の生活の規範の中に、伝統や宗教の儀式を重んじること、眼に見えない、信仰に裏打ちされた死生観が存在し、大家族制の中の家族のつながりが地域に広がった相互扶助の意識を保持しているように見受けられるようです。けれども、GNIの低さや、都市部での識字率の高さに比べた農村部での教育レベルの低さくる格差、また近年の上述の大家族制の崩壊傾向と伝統文化や社会との調和の乱れなどがスリランカの古都にも現れ、政府の観光戦略の無さが、未だ西欧向けのいわゆる「エキゾチックな緑の宝石の島・セイロン」に固執したことと、LTTEとの紛争の影響と事後の評価もあり、観光収入も減少しているということも指摘されているようです。熊野との対比では、熊野は、「霊場と参詣道」、キャンディは「聖地キャンディ」が世界遺産の登録タイトルであり、ともに神仏習合と上座部仏教の共通点があり、シンハラ王朝の古都として、熊野と同様に歴史文化資源が豊富に存在し、時代に即した新しい観光形態が、今共に望まれている。また、新宮市も熊野圏域の中心都市であり、周辺地域の過疎と高齢化の問題を持ち、キャンディ市も中部スリランカの州都であり、周辺地域の低教育水準と貧困の問題を持っている。今回参加グループの在日本代表N.P.チャンドラシリ氏は、アジア21世紀奨学財団が過去20年に渡り実施してきた、アジアからの留学生の「日本の源郷・熊野体験ツアー」の嘗ての参加者であり、氏の市民グループは、キャンディを中心にして、いわゆる西欧から見た「楽園の島 セイロン」のイメージの観光や、「仏歯寺」「ペーラデニア植物園」「象の孤児院」などの既存観光スポットに頼るのではなく、訪問する人々との交流による地域資源の再発見を目指し、対象者を特定した次世代の観光を確立したいという目的から、「アースウオッチ」のサステーナブル ツアーと連携し、スリランカでの受け入れ活動をした実績がある。

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